古都てくてく*令和の夏越の大祓・・☆
先週の中頃から京都もやっと梅雨らしい季節となりました。
1日中、どんよりとしていて湿気も高く
ジメジメと汗ばむ季節は
何となく気持ちもふつふつとしてしまいますが、
今年の様に梅雨が来る様で来ない感じになると
これまた『空梅雨?』っとちょっと心配になったり、
日本人は季節の変わり目を常に気にしています。
今までジメジメとする『梅雨』の季節が好きになれなくて
この時期、カラっとしているヨーロッパへ
逃避行をした事が何度もありましたが、
京都に住んで華道の世界に触れていると 『梅雨』の季節が
逆に好きになってしまいました・笑。
雨
六月は陰暦の言い方で『水無月』
『無』と言う漢字が付いているけれど、
『水の月』と言う意味だそうで・・
昔からやっぱり6月には雨が降っていたんですね・笑
そして6月に入り、京都の定番和菓子は『水無月』になります。
『水無月』は三角形のういろうっぽい土台に
あずきが乗っている風流な和菓子!
そして『水無月』は六月の終わりに執り行われる
『夏越しの大祓』の神事の魔除けのお菓子です。
京都は神社仏閣で一年中、何かと神事を
執り行いますが、
それに伴い和菓子もセットになっていて
内からも外からもしっかりと縁起をかつぐ風習があります。
昨日、6月30日は
『夏越しの大祓』が神社で執り行われていました。
そして丁度、日曜日でしたので
例年以上に沢山の方々がいらっしゃっていました。
京都の神事ってほんと曜日は関係無く
平日であろうと祝日であろうと
『執り行われる日』
が決まっています。
兎に角、日にちを大事にしていて
神事やお祭りが平日になったとしても
京都人には関係ありません!
日常の中のお祭事は生活の一部となっている・・
まさにそんな感じ・笑。
実際、emy自身も京都に住みだしてから
『お祭事』を意識して生活するようになりました。
そして今年の大祓はご近所の『北野天満宮』へ
足を運びました!
昨日は朝から大雨で、
一瞬、出かけるのをためらっていましたけれど、
流石、菅原道真公のパワー!
午後に入ると大雨は小雨へと変わり
神事の間はピッタリと雨が止んでいました。
そして『夏越しの大祓』と言えば
人形(ひとかた)を体を撫でて(特に気になる箇所)
息を吹きかけ、その人形を清流に流し、
無病息災を願います。
これは京都でしか見た事が無いのですが、
ほとんどの神社では七夕のように笹も飾られています。
一説によると
江戸時代は元々、この大祓の時の茅の輪の両脇に
願いの短冊を飾る習慣があったらしく、
現代では七夕の日(7月7日)に
願いに短冊を飾るように変わっていますよね。
無病息災と心願成就が一緒??
っと最初は不思議に思っていました・笑。
そして拝殿の前にはもふもふ茅の輪が設置されていますが
お祭りの開始時間まで潜る事が出来ません。
そして神事が始まるとまず、
宮司さんが大祓祝詞を神に捧げ、
それから参拝者全員を大麻(おおぬさ)で祓い清めてから
茅の輪をくぐる事が出来ます。
でも、ほとんどの方々はこの『茅の輪』が
スサノオと深い関係があるのを知りませんよね??
神話になりますが、簡単にご説明すると
スサノオを中心とした神様ご一行を
『蘇民将来』が貧しいながらも神様ご一行に宿として
家を提供し、
その感謝の印としてスサノオは蘇民将来に
『茅の輪』を身につけるように手渡します。
そして疫病がその村に広まった時に
その茅の輪を身につけていた蘇民将来一家だけ
災い事から身を守られた・・
っと言うお話。
このエピソードは『祇園祭』の厄除けちまきにも
繋がっています。
なので茅の輪をくぐる時は最初、
祓へ給へ 清め給へ 守り給へ 幸へ給へ
と唱えながら
『左→右→左』
と八の字に歩き
最後は
蘇民将来 蘇民将来
と唱えて終わります。
よーするに茅の輪をくぐっている私は
蘇民将来の子孫ですのでお守りください・・。
と言う意味なんですよね。
(なんで蘇民将来って唱えるの??)
なんて疑問に思っていた方々も多いと思いますので
来年からは必ず最後は『蘇民将来』でシメてくださいね・笑。
日本では年末と年中の6月にお祓いをする神事を持っています。
一説によると、古来の日本人は1年を12ヶ月ではなく
6ヶ月に決めていたと言われていて
だから現代になると年に二回の大祓が存在しますが、
どちらにしろ、暑い夏は疫病など蔓延する季節となりますので
無事、過ごせるように無病息災を願う事は自然の流れ。
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