『蛭子(ひるこ)』と『事代主』Vol.3 おぼっちゃまえびす☆


〜島根県美保関に鎮座される美保神社〜


かれこれ10年以上も前になりますでしょうか?

島根県の美保神社へ参拝に訪れた時、

御朱印帳を書いて頂いている間、

主祭神である『事代主命』について

お話を伺った事がありました。


emyはそれまで『えべっさん』に

蛭子と事代主は同じだと思っていて


『美保神社では十日戎は執り行われないのですか?』


とお聞きした所、


『十日戎は蛭子の恵比寿さまで、

事代主命の恵比寿さまはそのようなお祭りを

しないんですよ!』


とおっしゃって、納得しました。


古事記を読んでいて

『国譲り伝説』に登場する事代主命は

とても穏やかで優しく、

勝手ですが


〜お育ちの良いおぼっちゃま〜


イメージがありました。


何故かと言いますと・・



アマテラスから国を譲る交渉に降り立った

タケミカヅチに対して


大国主命の答えは


『二柱の息子神に聞いてみる』


との事でした。


荒々しいタケミナカタは大反対をしたのに

事代主命はあっさり

『お父さんがそれで助かるならいいんじゃないの?』

と父親思いの穏やかな返答・笑。


兎に角、事代主命の伝説には

一切、血の気の多い記述がありません。



〜本殿へ向かう前、神門に祓いの大麻(おおぬさ)が上に掛けられている所も特徴的〜


美保神社の先に、事代主命が座って釣りをしていたと

伝わる等々島(ととしま)があり、

その聖地を望いた景色も本当に穏やか・・。

きっと鼻歌でも歌いながら

のんびり釣りを楽しまれていたと思います・笑。


そんな事代主命も蛭子えびすと同じ御神徳、


『海上安全』『大漁祈願』『商売繁盛』


の意味があり、

蛭子えびすと異なるのはそれにプラスして

『鳴り物』の神様でもある・・と言う所です。


母神である美穂津姫と事代主命は

『音楽の神様』として崇められているため、

ミュージシャンや音楽関係の参拝者も多数!

何故『音楽の神様』として崇められたのか?

っと言う理由は

結構〜お茶目なエピソードがありますので

また追って書きたいと思います。


この美保神社の立派な社殿の裏側には

『大黒様』と『恵比寿様』が一緒に祀られているんですよね。


『大国主命=大黒様』『事代主命=恵比寿様』

まさに親子で祀られている!


この『大黒様&恵比寿様』は全国の神社やお寺で

多く見受けられる組み合わせです。



〜美保神社の御朱印帳は可愛い金鯛が描かれています!〜

(カーンは関係ありませんが…笑)



そんな『蛭子えびす』と似ている事代主命には

もう一つ、別の顔?があります。


場所は変わって奈良県の葛城市。


此処はその昔、日本の純潔豪族

『賀茂一族』が住んでいました。


賀茂一族と言えば、

その後、奈良時代、そして

渡来人の『秦一族』と共に

平安京を作った豪族です。


そんな賀茂一族の祖霊神も

事代主命です。


(やっぱりお育ちの良さがムンムン・笑)


〜葛城山の東側に鎮座する一言主神社〜


その名の如く、


〜ひとつの願い事を叶えてくれる〜


御神徳があり、

参拝へ行く時は


『さぁ!今日は何をお願いしよう!!』


と鼻息荒く向かうのですが、

いつも結果的に願い事は一つに止まらず・・笑。



〜拝殿の上に掲げられている鏡は大きくてピカピカ!〜


小さいけれど古式ゆかしい神社です。


そして平安の都を作った『賀茂一族』の流れからでしょうか・・

京都にも事代主命が主祭神の神社が鎮座されます。


〜京都市北区に鎮座される『今宮神社』〜


別名『玉の輿神社』でも有名ですよね!


『玉の輿』の由来は此処、今宮神社からです。

西陣の八百屋の娘『おたまさん』が

徳川家光の側室に入り、五代将軍、綱吉の生母、

桂昌院と名前が変わり大出世したエピソードから

『玉の輿』と言う言葉が生まれました。


画像はありませんが、

御朱印帳にもおたまさんの名残である

野菜が描かれています。


現代では『玉の輿』を願う乙女たちが

日々、参拝に来られていますね・笑。


奈良でも京都でもやはり朝廷とゆかりのある地に

事代主命は祀られています。


でも、島根県に始まって

事代主命が祀られている神社を巡っていますが、

お育ちの良いおぼっちゃまの空気が流れていますね。

(悪までも妄想ですが・笑)


何かに行きずまりを感じていたり、

運気の流れを活発にしたい時、


事代主命が鎮座される神社へ

参拝に出かけられては如何でしょうか?


きっと優しい事代主命が、

あなたの背中を押して追い風を吹かしてくれると

思いますよ!



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