ニッポンの神様雑学*神聖な『神使い』・・☆
〜美味しそうに池の水を飲む鹿(奈良公園)〜
『神使いの鹿』
仏教が伝来する前の古代日本は、
動物が人間以上の霊力を持っているとされ
『神』として崇められていました。
その中でも『鹿』は最も神聖な動物で
鹿島神宮も其の名の如く『鹿』が神の化身です。
何故『鹿』が最も神聖とされたのか?
鹿は古代からその優美な姿に人々は魅了し、
生え変わる角は生命が再生するシンボルであり、
その角に神が降りて来ると信じられ
日本全国で神格化されました。
そして1300年前、平城京の守り神『春日大社』に
ある神様をお迎えする事になりました。
〜10年前の鹿島神宮〜
その神様は春日大社の創建を担った豪族・藤原氏の
故郷、茨城県・鹿島神宮に奉られている
建御雷之男神(タケミカヅチ)で、
その神様を奈良までお運びする
お役目をまかされたのが
『鹿』でした。
それで今では奈良公園に行くと茨城県から
やって来た神鹿の子孫が沢山います。
良く、鹿せんべいなどをあげる時に
やたらお辞儀してくるのは
その時代、神聖な鹿に対して
貴族たちまでもがお辞儀をしていて
その姿を見ていた
鹿たちが作法を覚えたとされる逸話があります。
ホントか嘘か分かりませんけれどね・笑
後もう一つ、面白い伝説は
鹿のお尻の毛の形が鹿島神宮の御神紋・下がり藤と
似ていて、
それは鹿島からやって来た神様が
他の鹿と区別するために
御神紋と同じ形に焼印したと
伝えられています。
この由来から『鹿島神宮』と『春日大社』は
同じ神様が奉られています。
しかし、広島県の宮島に鎮座される『厳島神社』の御主神は
建御雷之男神(タケミカヅチ)ではなく、
宗像三女神・・
それでは何故、
平城京の鹿が宮島へと渡ったのか??
其処には平安時代の武将・平清盛が
関係しています。
春日大社をあつく信仰していた清盛は
同じくあつく信仰していた厳島神社が
鎮座される宮島へ
奈良の鹿を連れて行ったらしい・・。
〜こちらも修繕前、かなり古い厳島神社の大鳥居〜
なので宮島の鹿たちは
奈良の鹿たちの子孫となります。
実際に宮島の鹿のおしりの形は
奈良県の鹿と同じ下がり藤。
これが
鹿島〜春日〜厳島へと続く
時空を超えた神使いの伝説!
仏教では動物を神とは認めていないけれど、
人間以上に鋭い動物的勘や霊力は
神々と繋がっているような気が
しますよね。
しかし『神使いの鹿』は
タケミカヅチ関連以外でも
生息地があります。
此処、宮城県の金華山には
ビックリするほど沢山の鹿さんが
生息しています。
小さな神の島、金華山。
それにしても本土から泳げる距離でもないし、
一体、いつから、誰がこの鹿さんたちを
連れて来られたのでしょうね??
どちらにしろ『神使い』として
誰かがこの島に連れて来た事は
間違いないと思います・笑。
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