VIVA*OTAKU Vol.4 夢を叶えた生物学者・・☆
〜高野山・徳川家霊台〜
高野山で3日間、高野山大学の夏期講座を受けていました。
そしてあらゆる分野からの著名人・芸能人の方々がいらっしゃる中、
個人的に一番楽しみにしていたのは
生物学者・福岡伸一氏のお話をお聴きする事でした。
福岡氏の専門は分子生物学で、
『生命は機械ではない、生命は流れだ』
と提唱したアメリカの科学者、
ルドルフ・シェーンハイマーに共感し、
自ら『動的平衡』と言う概念を提唱した学者さんです。
この『動的平衡』の概念、簡単に言うと
日頃、私たちが口にしている食事は
栄養素だけ身体の中に吸収され、
その残りカスが体外に出ている・・
と言う単純なものではなく、
細胞レベルで言うと
日々、私たちの身体の中の細胞は
2〜3日で入れ替わり、
食べ物のカスと一緒に体外に出ている・・。
と言うものです。
・・っと言う事は
去年の自分と今の自分は細胞レベルで言うと
全く違う自分・・
と言う事になるんですね・笑。
最初、この『動的平衡』の原理を知った時
目から鱗が落ちる程の衝撃を受けました。
そして改めて人間の身体って凄いな〜〜・・
と感動した訳です!
細胞が進化して行かないと
1億8千年以上、生物は生きて行けませんでしたからね。
そして今回、そんな『動的平衡』のお話を
お聴き出来ると思いきや、
意外と福岡氏の『オタク』話がメインとなり・・
今回のテーマにピッタリ・笑。
〜福岡氏著書『動的平衡』(インターネットから抜粋)〜
そもそも、『分子生物学』に興味を持ったきっかけは
子供の頃、両親が買ってくれた顕微鏡との出会いだそーです。
オタク少年だった福岡氏は
『顕微鏡は何処から来たのか?誰が発明したのか?』
が気になり、図書館へ行って調べあげ、
結果、オランダのデルフトと言う街のレーフェンフックに
辿り着きました。
それから顕微鏡の中に映るミクロの世界の虜になり、
分子生物学へと進まれた訳です。
〜福岡伸一氏(インターネットから抜粋)〜
オタク少年が自分の好きな事を極めてエキスパートになる・・
それは良く聞く話ですが、
福岡氏のユニークな所は
次に彼が極めたのがオランダの画家・フェルメールの絵画でした。
何故、フェルメールに辿り着いたかと言いますと
顕微鏡を発明したレーフェンフックとフェルメールが
同じ歳であった・・と言う事と
しかも家がお互い500メートルも離れていなかったので
絶対に幼少の頃、交流があったのではないかと推測。
あの『光の魔術師』と呼ばれたフェルメールの遠近技法は
レーフェンフックの交流があったからこそ
生み出されたに違いない!
と熱く語られていました・笑。
〜フェルメール『牛乳を注ぐ女』(インターネットより抜粋)〜
43歳でこの世を去ったフェルメールの作品数は
37点しかありません。
『37!素数ですよ!』
と数字に反応する福岡氏に思わずほくそ笑んでしまいました。
それから福岡氏はそのフェルメールを求め、
世界中の美術館を渡り歩き、
4年の歳月をかけて
本物のフェルメールを全て
観て来たそーです!
しかも本物を観ただけでは飽き足らず、
高画質のデジタルプリントに本物と同じ額装をして
年代順に並べた美術展を銀座で開催されました。
凄いオタクぶり!!笑。
そんな『フェルメールおたく』の福岡氏は、
フェルメールの作品が展示されている
オランダの美術館『マウリッツハウス』の改装後、
美術館公式のCMに出演されるまでになっています・笑。
これまたビックリ!!!
YOU TUBE でそのCMのリンクを貼りました。
そして今回の福岡氏のお話を聴いていて
感じたのですが、
オタク魂は時に願いを叶えてくれるもの・・
なのかな?っと・笑。
今では生物学者の分野だけでなく、
ブックマイスターを育てる『知恵の学校』を主催されたり
多方面でご活躍されています。
*emyの個人鑑定事務所『fenice』のページはこちらから・・*
0コメント