Marvelous power Morocco*Vol.9 此処はかつて海だった・・☆
〜山のように並べられている原石〜
サハラ砂漠の入り口にエルフードと言う街がある。
此処は未だにアンモナイトや三葉虫などの化石や
水晶・ターコイズ・アメジストなど多種多数の天然石が
ゴロゴロ発掘されいて、
破格の値段で売られていた。
水に浸けられているターコイズの原石は
初めて見たのかもしれない。
一般に売られているターコイズは
細かい原石に他の成分の練り込んだ物がほとんどで
原石そのものを目にする事はほとんど無い。
発掘された化石たちは加工され、
テーブル板や様々な家具に変化していた。
じもぴーの話だと、
珍しい所で日本から『墓石』の発注が来たらしい・・。
化石や天然石のマニアにはたまらない場所かもしれない。
天然石も様々な動物の置物の型に加工されてたが、
中途半端な出来映えにピンと来なかった。
しかし、1つだけ小さいけれど
キラキラとしているエネルギーを発している
ネコの置物があって、
5ドルと言う安値でゲットした。
ブラックトルマリンで出来ているにも
関わらずあまりの安さに驚いてしまう。
太古の時代、サハラ砂漠は海だった。
それが長い年月をかけ砂漠へと変貌を遂げたが
その名残は大量に出土される化石たちが物語っている。
砂漠に生息する『サソリ』が、西洋占星術だと
水のエレメントに属する理由が何となく解るような気がする。
そして何故、自分自身が砂漠に心惹かれるのか・・
考えて見ると
乾き切った砂漠の奥に潜む水の元素を感じているのかもしれない。
自分自身、五行の中では水の元素を一番多く持っているので
砂漠の水の元素と相性が良いと思っている。
エルフードからランクルに乗り換えて
更に25キロ、砂漠のオアシス・メルズーカへ向かう。
見渡す限りの荒野をひたすらまっすぐ車は進んで行くが、
目印も無いのにどうやって村の位置を把握しているのか
サッパリ解らない。
360度見渡しても何も無い。
しばらくすると荒野の中に突然、砂漠のホテルが出現した。
夕刻に到着したので
沈む夕日の前で思わず影絵遊びをしてしまう・笑。
ホテルの裏はいきなり砂漠。
その光景は一気にテンションをあげてくれた。
砂漠の中のホテルは想像以上にゴージャスで、
ちゃんと冷暖房完備、シャワーもお湯が出る。
メゾネット式の部屋はかなり広くて
二階のバルコニーから望む星空は格別だった。
素朴で手作り感満載の部屋はセンスがとても良かった。
バルコニーは高い敷居なので完璧なプライベート空間を演出してくれている。
さすがにネット環境は良くなかったが、
バルコニーから望む満天の星は目の前に降って来そうだった。
何て贅沢なひと時・・。
次の日の朝は砂漠へ朝日を観に行くので
早く眠りにつかなければならなかったけれど、
寝るのがもったいなくて何時までも流れ星を拝んでいた。
サハラ砂漠の日の出時刻は日本とさほど変わりが無い。
朝、5時30分、暗闇の中でラクダの吐息だけが砂漠に響いていた。
ラクダ使いのベルベル人が、首に巻いていたスカーフを使って
髪の毛と顔を隠すターバンを作ってくれた。
この日は砂嵐が発生せず、
静寂の砂漠だったが、鼻と口を覆っていないと
細かい砂が入って来てしまう。
そしてラクダに乗るのは2回目。
やはり乗る時と降りる時は振り落とされそうになるので
必死にしがみついていなければならなかった。
そして漆黒の闇の世界から徐々に砂漠の型が朝日に浮かび上がって来る。
澄み切った空の三日月はうっすらと丸い輪郭を望む事が出来た。
砂漠の真ん中へ行くとラクダを降りて
急勾配の砂漠の山を登った。
細かくてサラサラとした砂に足をとられてしまい
登るのに苦労する。
なかなか登りきらない姿にヤキモキされ、
ベルベル人に腕を掴まれ引きずられながら登っていった。
砂漠の頂上は思ったより高い!
ただ何処までも続く砂漠は大海原のようで幻想的・・。
やっぱり来て良かった!
この風景が見たかった!
ジプシーの血が騒ぐこの快感。。。笑
朝日が登って来て全身で御来光を受け止める。
まばゆい光を受け止めながら子供のようにはしゃいでしまった・笑。
雲一つ無い空は段々と砂漠の風景を浮き彫りにしていった。
朝日が完全に昇るとベルベル人が
砂に何かを描き出した。
『名前は?スペル教えて!』
と聴かれたので
『EMI』
と答えた。
何ともファンシーな落書き。
やはりモロッコの人々はファンシー好きなのか??笑
ただ、この絵を書いた後、
となりに国の名前を二つ書き、
今、情勢が不安定で国交断絶している事を語った。
幻想的な風景とは反比例な現実に
複雑な気持ちが交差する。
この砂漠の向かう側ではテロが起こっているのだ。
それが現実。
存分に砂漠で遊んだ後、
またラクダに乗ってホテルに戻る。
日が高く昇るにつれ日差しも強くなり、
ラクダに乗っている影が砂漠の上にクッキリと出て来た。
ホテルに戻った後、感動を噛み締めながら朝食を取った。
ああ・・この数時間後にこの場を離れるのはもったいない・・。
出来れば後、2〜3日はぼ〜〜っと砂漠を眺めていたい・・。
サハラ砂漠は世界で最大の大きさを誇るが
ここまで砂漠にハマったら次回は是非、世界最古の『ナビブ砂漠』を
放浪しよう!!
っと次の目標が既に決まっていた。
朝食後、出発の時間まで別れを惜しむように
ホテルの周りを散歩した。
ホテルの先はすぐに砂漠。
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