倭(やまと)は国のまほろば Vol.2 アーキテクチャ・ファンタジー☆

〜20歳の時、ヨーロッパの世紀末建築を求めて放浪した写真の一部〜


今日はちょっとマニアックな世界に浸ってしまい申し訳ない・・


大学時代、デザインを専攻していたけれど、

大学教授の影響で建築にハマっていた。

そして20歳の時、ユーレイルパスを片手に

大学の教授とゼミの仲間たちとで

ヨーロッパへマニアックな建築放浪をした。


今の教育の現場では考えられないと思うが、

生徒たちが各自、行きたい国・場所を選んで

みんなとは一週間後、パリで集合!っと言う

何ともワールドワイドな学生旅行だった・笑。


その当時、日本の建築に全く興味が無かった。

文化から全て外国へ目が向いていたし、

何もかもが日本よりカッチョ良く映った。


バブル時代の日本の建築は正直、面白く無かった。


デカダンス漂う世紀末建築は何処となく甘美な余韻に浸らしてくれた。



そして、バルセロナではガウディーの生き物のような建築に度肝を抜かれた。


しかし、emyの好きな海外の建築家は

日本の建築様式に思いっきり影響を受けていたり取入れている事を知った。


いわゆる逆輸入!


すると今度は自然に日本の建築物へと目が移った。

灯台元暗し・・。

まさにこの事。


そして数年前から神社にハマり出すと

益々、日本の建築様式に興味が湧いた。


今となっては100年以上経っている京都の古民家(町家)に住んで

日々、日本風土に合った素晴らしい『知恵』に触れながら

生活をしている。


学生時代の自分から見ると今の姿は全く想像が出来ないだろう・笑。


ただ、子供の頃から母方の祖父母が暮らしていた

大正時代に建てられた平家(ひらや)は好きだった。

昔の日本の家は窓1つ取っても

職人の遊び心がちりばめられていた。


現代のような大量生産の建材とは違って

何処となく手作りの暖かさがにじみ出ていた。


今では日本の建築家が大好きで時間を作っては

色んな建築物を観に行っているが

その中でもひときわ異彩を放つ『村野藤吾』の建築物は大好きだ。


emyのライフワークの1つである錦鯉の撮影で

新潟県・小千谷(おじや)へ行く途中の糸魚川市には

シルクロードをモチーフにした村野藤吾設計、

『谷村美術館』がある。



〜新潟県・糸魚川市/谷村美術館〜


まるで砂の城のような外観に、美術館の中は

これまた様々な曲線の通路に仏像が収められている。

まるで砂漠の中を歩きながら仏像鑑賞をするような感覚に陥れる

不思議な美術館だ。


そして、今回の長期出張にあたって

博多へ行くまで何処かでまずは一泊しようと考えていた。


何時もだったら何処か神社を参拝しながら目的地へ向かうのだが

今回はこの『村野藤吾』ワールドが広がる山口県・宇部市へ向かう事にした。


京都から休憩をしながら約7時間、やっと宇部市内に到着!

考えて見たら今回の放浪ではこの京都〜宇部間が一番の長距離運転だった。


まず向かうは村野氏の出世作『渡辺翁記念会館』。


広い公園内に駐車場があって少し先に記念館が見えて来た。




入り口に2本の鉄塔が立っていて、いきなり村野ワールドが広がる・・。

でも良く見ると入り口の前にロープが張られていた。


『え!!もしかして中に入られないの???』


めっちゃショックを受けながら駐車場の前に立っているおじさんに

『あの〜・・ロープが張られているのですが・・』

ともごもご聞いてみると

『事務局へ行って詳しい事、聞いてください!!』

とだけ言われた。

しかも記念館の前では地元の老人たちを集めて

何やら交通安全イベントをしているようで

バックの建築物とはめっちゃ対照的。

(みなさ〜〜ん!後の建築物・・実は有名な方が設計したんですよ〜〜)

と心で叫びながら兎に角、事務局へ向かった。


『あの〜・・今日は記念館、閉館日なんですか?』


と恐る恐る対応をしてくれたおねーさんにお尋ねすると、


『いえ!大丈夫ですよ!中は見学出来ます。

今日は何もイベントが入っていませんので・・

こちらに住所と名前を書いてください。』


マジで!!!


何とemy1人の為にわざわざ鍵を開けて記念館の照明を付けて

案内をしてくれたのだ。

しかも、当初、記念館は何時でもオープンと思いきや

イベントが入っている時以外は閉館しているらしい・・。


しかも、逆にイベントが入っていると中を見学出来ないので

今回は本当にラッキーだった。



あの大ヒット映画『三丁目の夕日』にも使用された入り口から

既に村野ワールドは炸裂していた。


そしておもむきのある入り口の中へ入ると・・


其処はまさしく昭和レトロ!!






市松模様でピカピカに光る床から天井に至るまで

痺れる程、素晴らしいデザインだった。

しかも椅子の高さもちゃんと当時の日本人体型に合わせた特注で

会議室の机の彫刻は目を見張る程、崇高な作りになっていた。




窓から照明、タイルに至るまで絵画のような可愛い作り・・。

そして中庭の竹やぶも窓から見ると1枚の絵のような錯覚を覚える

完成された空間だった。

『実はこのホール、音響効果も優れた設計になっているんですよ!』




と、主要部分のホールも案内してくれて、天井のうねり方がきっと

良い音の反響を作っているのだと思った。


しかも、この日は天気も良かったので屋上まで案内してもらい

天候を含め全てのタイミングの良さに感謝の気持ちが

いくつあっても足りない・・。


そして何よりもたった1人でこの空間を独占している事に

鼻息が荒くなってしまった・笑。


『建築関係のお仕事ですか?』


と尋ねられ


『いえ、写真家(鑑定士とは言えない・笑)です!』


『そしたら建築関係のお写真を?』


『いや〜・・取材とかで建築物を撮影する事がありますが、

これは完璧に趣味です!』


と答えると


『趣味だけでわざわざ京都から運転して来られた人は

初めてです!』


と笑われた。


そりゃ〜普通に考えてそうだろう・・。


でも、此処だったらなんぼでも通いまっせ!と言う位の

感動の地だった。




屋上へ上ると他の村野氏の設計したビルなどを見る事が出来た。




〜旧山口銀行・宇部支店〜


〜此処も今ではイベント会場として使われているらしい〜


記念館の後は


『宇部市文化会館』『宇部興産ビル』『旧山口銀行宇部支店』


へ見学に行った。

何処も本当に素晴らしかった。


何枚写真をアップしても追い付かないくらい、シャッターを切った。


昔の建築は良いな・・♡


改めて目がハートになる。


近年では偽装建築が良く取り沙汰される世の中で

うんざりする事が多い中、


昭和レトロに触れられると本来の日本の素晴らしい感性を

思い出させてくれるし、心の中がウキウキしてくる。


それはまるで神社参拝の後、スッキリとする感覚と同じだ。


*TO BE NEXT *



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